なぜ、オフサイドは「後ろから2番目」で決まるの?
ひとことで言うと
競技規則第11条が、相手陣内で「ボール」と「後方から2人目の相手競技者」の両方よりゴールに近い位置をオフサイドポジションと定めているからです。1925〜26年シーズンに「3人」から「2人」に改められました。
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サッカーの試合でよく議論になる「オフサイド」。実はこのルール、単なる反則規定ではなく、ある問題を解決するために生まれました。

19世紀のイギリスでは、ゴール前に相手選手を張り付かせておく「待ち伏せ」戦法が横行していました。

それではゲームが単調になってしまう。そこで「相手ゴールに近い位置で待ち伏せしてはいけない」というルールが導入されたのです。

現在のルールでは、ボールより前にいて、かつ相手選手より後ろから2番目より前にいると、オフサイドと判定されます。

このルールがあるからこそ、選手は駆け引きしながらパスやポジション取りを工夫する。サッカーの奥深さは、こんな地味なルールから生まれているのです。
もう少し詳しく
ルールブックではこう決まっている
サッカーのルール(競技規則)は国際サッカー評議会(IFAB)が定め、日本では日本サッカー協会(JFA)が日本語版を出しています。その第11条によると、次の2つを両方満たすと「オフサイドポジション」になります。
- 頭・胴体・足のどこかが、相手チームの陣地(ハーフウェーラインを除く)に入っている。
- 頭・胴体・足のどこかが、ボールと、後方から2人目の相手競技者の両方より相手のゴールラインに近い。
手や腕は判定に含めません(キーパーも同じです)。また、後方から2人目の相手と同じ高さ(同じレベル)にいれば、オフサイドポジションではありません。つまり自分の陣地にいるとき、ボールより後ろにいるとき、相手と並んでいるときは、オフサイドになりません。
「2人目」はキーパーでなくてもいい
「後ろから2番目」は、よく「キーパーを含めて2人」と説明されます。ふだんはキーパーがいちばん後ろにいるので、実際には最終ラインのディフェンダーが基準になることが多いからです。
ただ、ルールの文言は「後方から2人目の相手競技者」で、キーパーかどうかは関係ありません。キーパーが前に飛び出していれば、ゴールに近い順に数えた2人目のフィールドプレーヤーが基準になります。
その位置にいるだけでは反則ではない
動画では「ボールより前にいて、後ろから2番目より前にいるとオフサイド」と紹介しましたが、ルールは「オフサイドポジションにいることは反則ではない」とはっきり書いています。
反則になるのは、味方がボールをプレーした(触れた)その瞬間にオフサイドポジションにいて、そのあとボールをプレーしたり、相手のじゃまをしたりしてプレーにかかわったときです。また、ゴールキック・スローイン・コーナーキックから直接ボールを受けた場合は、オフサイドの反則になりません。
「3人目」から「2人目」へ
IFAB の資料によると、オフサイドはおそらく最も多く改正されてきたルールで、もともとはボールより前にいる選手はオフサイドとされていました。
IFAB の公式サイトで公開されている当時の規則書を見ると、1924〜25年シーズンには「相手が少なくとも3人、自分よりゴール側にいないとオフサイド」と書かれていますが、1925〜26年シーズンの版では「少なくとも2人」に変わっています。これが今の「後ろから2番目」の始まりです。
なお、動画で紹介した「19世紀に待ち伏せ戦法が横行し、それを防ぐためにオフサイドが導入された」という流れは、よく語られる説明ですが、公式資料ではっきりした記録は確認できませんでした。オフサイドが「ゴール前で待っているだけの選手」を有利にしない働きをしているのは確かですが、由来については諸説ある話として受け止めるのがよさそうです。
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出典・参考資料
- Law 11 - Offside(The International Football Association Board (IFAB))
- サッカー競技規則2025/26(日本サッカー協会(JFA))
- Laws of the Game 1924/25(The Football Association(IFAB 公式サイトの資料庫で公開))
- Laws of the Game 1925/26(The Football Association(IFAB 公式サイトの資料庫で公開))
- Laws of the Game 2016/17(The International Football Association Board (IFAB))



