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なぜ、雨上がりの土は独特のにおいがするの?

動画公開:

ひとことで言うと

においの主役は、土の中にすむ放線菌などの微生物が作る「ゲオスミン」という物質です。人の鼻は水1リットルに数ナノグラム溶けただけでも気づくほど敏感で、水道水のカビ臭の原因にもなります。

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動画の内容

  1. 雨上がりの地面や庭のイメージ

    雨が降った後、なんとも言えない土のにおいがすること、ありますよね。

  2. 土の中の微生物を模式的に表現

    実はこのにおい、土そのものではなく、ある微生物が作り出す物質が原因なんです。

  3. 雨粒が地面に落ち香り成分が舞う様子

    放線菌という微生物が「ゲオスミン」という香り成分を作り、雨粒がそれを空気中に舞い上げるんです。

  4. 鼻で香りを感じるイメージ

    人の鼻はこのゲオスミンにとても敏感で、ごくわずかな量でも感じ取れると言われています。

  5. 雨上がりの街並みを穏やかに描く

    次に雨上がりのにおいを感じたら、微生物からのメッセージだと思うと、少し面白く感じませんか。

もう少し詳しく

「土のせいじゃない」は半分だけ正しい

動画では「実は土のせいじゃない」と紹介しましたが、においのもとを作るのは土の中にすむ微生物です。砂や粘土そのものがにおうわけではない、という意味では正しいものの、**土にすむ生き物ぐるみで「土のにおい」**と考えるほうが実態に近いでしょう。

その代表が「放線菌」です。細い糸のように枝分かれしながら増える細菌の仲間で、抗生物質のストレプトマイシンを作る菌もこのグループに入ります。放線菌は、体の中の酵素を使って「ゲオスミン」という物質を作ります。

ただし、ゲオスミンを作るのは放線菌だけではありません。水の中で増える藍藻(シアノバクテリア)や一部のカビなども作ることが知られていて、赤いビーツの土っぽい風味や、魚の「泥くささ」にもゲオスミンが関係しています。

人の鼻はどれくらい敏感?

水に溶けたゲオスミンを人がかぎ分けられる濃度は、1リットルあたり4〜10ナノグラムほどと報告されています。ナノグラムは10億分の1グラム。研究者のたとえでは、オリンピック用のプール200杯分の水に小さじ1杯ほど、という薄さです。

2024年には、ドイツの研究チームが人の嗅覚受容体(においを受け取るセンサー)を数百種類調べ、ゲオスミンに反応するもの(OR11A1)を細胞実験で見つけました。ただ、この実験では実際の鼻ほど薄い濃度には反応しておらず、「なぜここまで敏感なのか」はまだ説明しきれていません。

なぜ敏感なのか、いくつかの説

ほかの生き物には手がかりがあります。ショウジョウバエはゲオスミン専用のにおいの回路を持ち、このにおいがする場所では食べたり卵を産んだりするのを避けます。体に悪い微生物がいる場所を避けるための「警報」と考えられています。一方、ラクダやゾウのように、乾いた土地で水場を探す手がかりにしているのでは、という説もあります。

人の場合は、このにおいを心地よく感じる人も不快に感じる人もいて、敏感さの理由ははっきりしていません。動画の「微生物からのメッセージ」は、本来は人ではなく、虫などほかの生き物に向けたものかもしれません。

水道水の「カビ臭」も同じ物質

水道水が土やカビ、墨汁のようににおうことがあります。原因は、川や湖、ダムで増えた植物プランクトンが作るゲオスミンや、よく似たにおいの2-メチルイソボルネオールです。

国の水質基準では、どちらも1リットルあたり10ナノグラム以下と決められています。人が気づき始める濃度とほぼ同じ水準で、においを抑えるための基準です。水道事業者も、健康への影響はないと説明しています。活性炭やオゾンを使って取り除いている浄水場もありますが、においの感じ方には個人差があり、敏感な人は基準内でも気づくことがあります。気になるときは冷やすとにおいがやわらぎます。煮沸でも減りますが、消毒の塩素も抜けるので早めに使い切りましょう。

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出典・参考資料

最終確認日: 2026-10-09

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